ジェラシー 7




ここ一週間ほど優紀は浮かない気分で暮らしていた。

お花の稽古は総二郎が手を廻し別の流派で習うことになり、挨拶まで一緒に行っていただいた多忙な義母に申し訳ない思いでいっぱいだった。

けれども立花の姉にも弟にも会いづらく気が重かったのでそれには心底ほっとしたが、ふたりがそれぞれ優紀に告げた言葉は胸の内に澱んだままになっている。

あきらや類、司は別として、立花の姉弟だけでなく、総二郎のまわりのひとたちは優紀のことを子どものように扱う。

総二郎が以前付き合っていた女性たちはスラリとしたモデルのよう美女ばかりで、比べようもないのは分かっている。

でも総二郎に求められるまま、授けられるまま必死になって様々なことを学び身に付けて来た。

同じくらいの普通の女性と比べて、特に子どもっぽくもないはずなのにと思いため息をついた。

やはり立花姉弟がいうように自分は初心なのだろうかと疑問が浮かぶ。

ちゃんとお付き合いした経験も総二郎だけと言ってもいいほどで、もちろん優紀は総二郎しか知らない。

誰かと比べたくても比べる相手がいない。

大学時代、総二郎とそういう関係になっても、自分が付き合っているとか、恋人とかと思ったことがなかったので、なんとなく女友達とのそういう話題にも入ることが出来なかった。

それに相手が総二郎と知れれば迷惑がかかることにもなりそうで、相談相手といえばつくしや滋、櫻子だけだった。

けれど、つくしは優紀と似たり寄ったりの知識しかないし、話してもふたりで真っ赤になって終わってしまう。

反対に滋も櫻子も経験も知識も半端なく豊富で優紀には歯がたたない。

結局、総二郎に与えられるままだけで、満足してもらえているのかまったく想像がつかなかった。

先日、邸でも何度も抱かれ、翻弄されるばかりだった優紀は丸一日ベッドから起き上がることが出来ず、義父母や使用人たちと顔をあわせるのが気まずくて、恥ずかしい思いをした。

皆、気を使ってくれて、何も言わずおくびにも出さなかったが、総二郎の相手をしただけで起き上がることも出来ない嫁を不甲斐ないと思ってはいないだろうかと心配でもあった。

こういうことって誰に相談すればいいのだろうと、優紀は首を傾げた。

女友達の顔を浮かべ、つくしはだめねと呟いた。

滋や櫻子もいいけれど・・・教えてもらいたいことは、そういうことじゃないし・・・

学生や社会人のときの友人を思い出すが、総二郎に迷惑をかけることになるかもと二の足を踏む。

それに、教えてもらいたいことは、そういうことじゃないし・・・

うーんとしばし頭をひねった優紀はぴったりな相手が閃き、ぽんっと手を打った。

あのひとなら総二郎に迷惑もかからないし、教えてもらいたいことも、聞きたいことも教えてくれるに違いない。

優紀は早速、連絡を入れることにした。







ちょっと短いですがアップします。
誰のことかわかります???


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紫木蓮

Author:紫木蓮
琳派と文学に気ままに魅かれています。
こちらではだいすきな花男の二次を置いています。
類さんと総二郎優紀カップルの偏りがちなラインナップ予定です。

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